火山としての白山とその信仰

火山としての白山とその信仰

能美市 市会議員
北村 周士 氏

 所説ありますが、白山の最初の噴火としては706年頃に火山活動をしたとみられる記述が存在いたします。越前の国から「山火事が続いているから白山を鎮めてほしい」「神様としての白山姫神のランクを上げてほしい」と要望があったとの記述があり、これが噴火ではないかと言われています。
 この後1042年には、加賀の国の僧侶が殺人事件を起こし、この事件で神様が怒って噴火が起きたと言われています。それで、どんどん白山の位を上げていくという事が行われていき、最終的には白山姫神は「正一位」までいきました。よく山は神様として崇められます。富士山も含めて、神様としてあがめられている山は皆火山です。火山だから鎮めるために神様に祭り上げられていったので、神様になっている山は火山だと思ってまず間違いはありません。
 白山を開山したと言われているのが泰澄大師です。つい最近まで、白山は女人禁制の山でした。
 戦国時代は白山がもっとも活発に噴火をしていた時代でした。実は、戦国時代から江戸時代というのは、富士山や御嶽山など全国各地の火山が噴火していて活発になっていた時期でした。それで全国各地で飢饉がおき、地震も多発した時期でもありました。1547年、1554年に白山で噴火があり、手取川の水が濁って灰や硫黄が流れて魚が大量に死んだ記録があります。その他にも1596年に噴火した時の詳細な記録もあり、その後江戸時代にも噴火しました。
 噴火には周期があり、科学者や地質学者の皆さんが言っているのは活動期が100年から150年、そのあと300年お休みをすると言われています。
 白山は、1640年から2017年まで377年間は噴火していません。ですからそろそろ白山が噴火してもおかしくない時期にきています。記録をみていくと備えと準備をした方がいいのではないかなと思います。
白山はもうすぐ噴火するかもしれません。防災意識を持って頂ければと思います。