温暖化防止に!私たちの出来ること

温暖化防止に!私たちの出来ること

愛樹技術士研究所 講師 松枝 章 氏

 皆さん、金沢付近の平均気温はこの30 年間に何℃くらい上昇したと思いますか? 実はたったの0.3 ℃ですが、これによって私たちの周りでは大変なことが起きています。浅野川のゲリラ雨、新潟の大水、足羽川の洪水などが身近な例です。森林は洪水を防ぐために大事な働きをするということで自治体などが一所懸命に造林を進めているところです。
産業革命以降の200年の間では、0.7℃の気温の上昇となりました。30年間で、その半分も温暖化したということです。
先日行われたコペンハーゲンの環境会議COP15では、2℃上がったら取り返しのつかないことになるということで皆が合意したそうです。しかし、本題の議論は決着がつかず、各国のエゴに花が咲いてしまったようですね。(笑)
近年、ヒマラヤでも氷河が溶けて、池ができてしまい、洪水が起きています。北極、南極、ヒマラヤなどの氷河、氷山の白い表面は太陽光を反射しますが、氷が溶けて黒い地表が出てくることで、温暖化になります。
シベリアのウラジオストックに行った時には、森林を伐採した場所が水たまりになり、永久凍土が溶けてしまっているようでした。こうなると木さえ育たないようになってしまいます。
日本は京都議定書でCO2発生量を6%削減すると約束しました。その内、3.9%は、森林による恩恵で何とかなるという計算でした。しかし、このような期待もできなくなるような状況です。
石川県の里山でも以前は竹の子を取っていましたが、最近では中国の安いものを皆が買うようになりました。結果的に地元の里山は放置されて、大変なことになっています。復旧には、かけたお金の10倍以上の費用がかかってしまいます。地元のものを大切にしたいものです。
企業でも社会的責任CSRの取組みが広がっています。皆さんの会社の敷地内にも木を植えては如何でしょうか。緑の帯をつくることで、温暖化対策に有効ですし、社員の皆さんにも緑の効用を実感してもらえます。植林イベントに参加することもいいでしょう。このように点から線へ、そして面へ発展させていければ、将来への改善につながっていくと思います。
先日、エコドライブの研修会に出かけました。私なりにそれまでエコドライブのようなことをやっていたのですが、実験したところ、26%も改善することができました。皆さんの会社でもたくさんの車を使っていると思います。県庁でも講師を無料で派遣していますので、是非取り入れてみてください。
日本の学生の勉強時間は、韓国、中国の人たちと比べて何と10分の1と言われています。技術立国 日本として、皆さんの会社の若者たちにはこれからの日本を担っていけるよう率先して勉強するように是非ご指導をよろしくお願いします。