THE・旅館~おもてなし道~

THE・旅館~おもてなし道~

加賀屋 金沢茶屋 支配人 細川 卓司 氏(金沢西RC会員)

 細川氏は北陸新幹線の金沢営業開始が観光業にとってもビッグチャンスであるとし、関係機関の対応や旅館業としての取り組みについて話された。
 経済効果の面では北陸三県で年間300億円が見込まれており、北陸新幹線に合わせて「能登かがり火」号や観光列車「花嫁のれん」が順次運行される予定であると紹介。最近は海外からの旅行客が増え、金沢茶屋の旅館でも桜のシーズンは4人に1人は海外のお客だという。
創業108年の加賀屋グループは「おもてなし」の心を大切にしてきたが、流行語大賞に「おもてなし」が決まったことは大変うれしい。プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選で34年連続総合日本一の栄誉をいただいている旅館としてプロ意識を持ち続け、全社員が1人のお客様に向き合い満足してもらうことを徹底している。
 加賀屋発展の要因は何ですかと、かつて社長に尋ねた際、昭和33年に昭和天皇がこられたことが一番の発展の要因だと聞いたことが印象深いとも。「おもてなし」とは「表に意を表さず 裏には相手の意を読み取り 先回りして意を現実のものとして差し上げる策をもつこと」。これが加賀屋の「おもてなし」です、と明快に言い切る。旅館業を通じて地域発展にかける意気込みが強く感じられる卓話でした。