JICAの活動について

JICAの活動について

JICA北陸 支部長
仁田 知樹 氏

 JICAとは日本語で国際協力機構といいまして、日本が行う開発途上国への援助の事業(ODA)を実施する機関です。この事業を通して企業の海外展開を支援し、日本の地方、地域にも元気になってもらおうというものです。
 JICAは世界約100か所、国内15か所に拠点があります。JICA北陸は金沢に事務所を設置しており、今年で25周年になります。北陸と世界をつなぐことが我々の使命と考えています。JICAは大きく分けて5つくらいの事業があります。その中でも最も力を入れているのが民間連携事業・中小企業海外展開事業です。キャッチコピーで「日本の技術、世界を変える」とうたっています。
 支援事業の形態は様々で、途上国への支援の可能性や事業計画立案などの「基礎調査」は資金協力の上限が850万円、「案件化調査」は上限3,000万円(機材の輸送が必要な場合は5,000万円)、「普及・実証事業」は上限が1億円で、いずれも中小企業限定としており、融資ではなく資金をすべて提供しています。「民間連携ボランティア」は青年海外協力隊として派遣させていただき、自社の社員をJICAの資金で育成できます。
 事例として、金沢市の会宝産業さんをあげさせていただきます。会宝産業さんは自動車のリサイクル会社ですが、女性社員が2年間、青年海外協力隊としてアフリカのガーナへ行き、すでに帰国しております。同じ金沢市の明和工業さんは、アフリカのケニアが生ごみの処理に困っており、生ごみを農業肥料に転換する装置を開発して製造販売するための調査を現在も実施中です。
JICAとして一番訴えたいことは、JICAを使い倒していただきたいということです。いろいろなプログラムを用意しておりますので、ぜひとも海外展開の際はご活用をお願いいたします。