金澤百万石武将隊 前田慶次郎による武将演舞

金澤百万石武将隊 前田慶次郎による武将演舞

金澤百万石武将隊 大将 村田 彦二 氏

 百万石武将隊の派手な格好をしていますが、私の職業は殺陣師です。
 金沢生まれで、金沢市立工業高校機械科を卒業、そのまま関西へ行き芸の世界に弟子入り。主に京都太秦を中心に日本舞踊と剣術を混ぜた流派・谷沢流の跡目としてやらせていただいています。
 金沢百万石武将隊なるものは何ぞやということですが、数年前、名古屋のほうで、名古屋おもてなし武将隊というものが結成されました。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑を中心に加藤清正、あちらにも前田利家公がおられたり、ということで、地元の活性化、町おこしにつながっていることを知り、演者として何か地元に貢献できないかと考えたわけです。
 私の役どころとして「かぶき者」で有名な前田慶次郎を大将にし、前田利家公は空けてあります。なぜかというと前田利家公がいると百万石まつりに参加できませんよと、お役所に言われたからです(笑)。
 現在、4名で活動しており、もう1人は末森城主でありました奥村助右衛門(奥村永福)という武将です。それから前田利家公の三女摩阿姫。豊臣秀吉公の側室にもなりましたが。もう1人は「武士の家計簿」という映画にもなりましたソロバン侍の猪山。それぞれが特技を持ち、私は殺陣や時代劇をベースにしたものが得意。奥村はずっと東映の役者をしていました。摩阿姫は北國フォトクイーンで、CDを発売するような歌のうまい女性です。猪山は男性で初めて兼六園の公認ガイドとして県からOKが出ました。地元の歴史と説明に長けています。
 日本だけでなく東チモール共和国の独立祭や中国上海でサムライ演舞をさせていただきました。地元金沢にいても東京、大阪にいると変わらない、それ以上の活動が出来るということを体現し、さらに地元のにぎわい、活性化というものを石川県の観光特使として、演じ手として今後も展開していきたいと思います。
 殺陣というのは1人では出来ません。やはり人の目を見て息を合わすという手法がございます。非常にアナログ的なことかも知れません。これが時代劇のすべてといわざるを得ないところがありますが、デジタルの世の中にあっても大切にしていきたいと思っています。