金沢高校IAC海外研修の報告

金沢高校IAC海外研修の報告

金沢高校IAC 顧問 島 弘史先生、松下 友哉君

 島先生から、3月20日から26日まで行われた2610地区インターアクト・シンガポール海外研修の概要について説明があった後、生徒の松下友哉君が「海外研修に参加して」と題して卓話。「シンガポールの学校での交流会では、練習してきた英語で折り紙についてしっかり説明できるか不安だったが、何とか説明でき、子どもたちと仲良くなれた」「市内観光ではマーライオン、ナイトサファリ、部族の踊り等を見ることができ楽しかった」「このような素晴らしい海外研修に参加できたことを大変感謝している」と話しました。
続いて島先生が、引率教諭として参加した金沢高校大西利佳先生のレポートを代読し、「訪問校内の見学やシンガポールの教育制度等の聴取は有意義だった」「生徒たちが折り紙、習字、柔道の技を教え合い、英語に身振り手振りを加えたコミ ュニケーションをしたことは、生徒一人ひとりが自分の役割をきちんと果たし、貴重な経験になったと思います」などの報告がなされました。
最後に、島先生が「インターアクトクラブ(IAC)の歴史と今後の発展」と題して、IAC の概要、加盟校の現状と活動内容、近10年のあゆみ等を述べたあと、学校でボランティア活動をしていた人の10年後の足取りなど5項目について追跡調査を行った結果を報告しました。調査結果によると、
1. 卒業後の足取り=福祉関係20%、何らかの関係30%、子育て50%(この内75%はチャンスがあれば福祉に関わりたい)。
2. 在学時代の活動を振り返って、今どう考えているか=夢中で活動していた。優越感や同情していた側面もある―など。福祉に進んだ20%は、高校時代に決めていた。活動してどう偏見を除いていくかが大切だとする声や、行事はたくさんする必要はなく、プロセスが大事だとする意見があった。
3. 在学時代の活動が現在の生活にどう影響しているか=活動をきっかけに、行動力、自主性が身についたという。社会福祉と無縁のところに就職しても、社会参加への意欲を温存している。先生からチャンスを与えられたのは嬉しいし、自分の財産になっている。
4. 当時の印象に残った活動は何か=老人たちとの交流、他校との交流、環境問題、募金活動など。実社会では老人問題は避けて通れない。老人が生きてきたという一生の尊さを評価している。
5. 何か思うことはあるか=(活動では)強制するのではなく、チャンスを与えてほしい。ボランティアを経験することで実生活に役立つことが多く、世の中にはいろいろな人が生きていることに目を向け、それぞれの老人の生き方に目を向けてほしい。
島先生は「さまざまな体験報告をもとに、今後とも地域に根付いた活動をしていきたい」と結んだ。