被災地支援に思いを託して

被災地支援に思いを託して

浦和東ロータリークラブ会長  町田 哲雄氏
(アイル・コーポレーション㈱ 常務取締役)

 我々は過去2年間にわたり被災地復興の事業を行ってまいりました。当会にはRI理事の北氏が在籍しており、その彼が被災地復興に対し大変熱い思いで取り組んでいる事がその背景にあります。最初に仙台空港の近くにある岩沼地区のメロン農家への復興支援活動を一年間取り組みました。その次に放射能で汚染された丸森地区という場所があり、放射能測定器を贈る事業もしてまいりました。
 岩沼地区への復興支援に関しては、まずは、現地に赴き状況を見てまいりました。農地が全て駄目になり、メロン農家の方の中にも家族を失った方もいる現状を目の当たりにし、早速支援することを当会で決めました。資金に関してはクラブの予算だけを使うのではなく、みんなで汗をかいて集めることにしました。
 具体的には古新聞の回収や復興支援のチャリティーポロシャツを作成販売し、ビニールハウス作成資金を捻出しました。当初の予算では120万を目標としていましたが、200万も集まりました。この事業では延べ参加人数で約3500名の参加協力をいただく事ができました。6月には親睦旅行も兼ねてメロンの収穫祭に行ってきました。今年で3年目になりますが農家の方も「夢、再び」をスローガンに頑張っています。
 もう一つは福島県の県境にある丸森地区で、ここには素晴らしい農産物の直売所がありましたが、放射能の影響で売れなくなり活気もなくなりました。そこでもう一度活気を取り戻すために放射能測定器を贈る事業を行いました。この時も空き缶回収や新聞紙の回収、ポロシャツの販売をして、資金を調達し、約160万円の素晴らしい測定器を贈ることが出来ました。この時は新聞紙回収で84万、ポロシャツで50万、物産展で30万など集まり合計200万円ほどになりました。余ったお金は現地へ差し上げました。2年間の目標として230万円を目指して取り組みましたが、実績としては約400万円集まりました。延べ参加者も9000名を超え、ロータリーの認知度向上に繋がったと思います。活動を振り返って、支援に携わった人の思いと汗が被災地に対して勇気と感動、希望を与え、まさにロータリーで言う「奉仕の心」、倫理原則である「最も多く奉仕する者、最も多く救われる」いう言葉をこの2年間実践できたと思っています。