私のふるさと河南省

私のふるさと河南省

米山奨学生 石川県立大学
任 静怡 氏(中国籍)

 河南省は中国の平原地方の真ん中にあります。黄河の南にあることが名前の由来で、河南省となりました。面積は日本の約三分の一で、省都は鄭州市になります。私の出身は新郷市です。
 河南省は、米と麦とトウモロコシが主な農産物です。気候は、内陸性季節風気候で特徴は四季がハッキリしています。冬は寒くて雪や雨が少なく、春はとても乾燥して風と砂が多いことが特徴です。夏は暑くて雨が多く、秋は晴れが多く日照時間が長いです。平均気温は石川県と似ているのですが気温差が大きく、夏の暑い時は38°くらいが続いて、冬の寒い時はマイナス7°くらいが続きます。年間降水量は石川県と比べると明らかに少なく、梅雨は無く乾燥しているところです。
 河南省の山は岩肌が多く植物が少ないです。河南省を通っている黄河の源流はとてもキレイですが、中流にある黄土高原を通って大量の黄砂を巻き込んで黄色い流れになります。黄河周辺では何千年も前から農業を始めていて、黄河の地整や灌漑を通じて政治経済の強化や都市の発達などを成し遂げてきました。そこから黄河文明が誕生しました。中国で8大古都と言われる街の中の4つが河南省にあります。それは、洛陽・開封・安陽・鄭州です。黄河文明の代表的なものは漢字文化や姓氏文化や詩詞文化があります。
 中国四大劇種の一つに河南省の橡劇も入っています。
 河南省の世界文化遺産の一つは、洛陽市にある龍門石窟であり1500年前くらいに作られた高宗の遺跡です。これは一番大きな石窟になり、サッカー場の半分くらいの大きさです。安陽市には殷虚という現在世界で一番大きい青銅器があり、重さは870kgあります。さらに「天地の中央」には登封の史跡群があり河南省にある崇山が中心をなす聖なる山として重要な位置を占め、少林寺などが有名です。他の観光名所としては雲台山や老君山もあります。
 河南省の有名な食文化として、砂糖と黒酢を使った黄河鯉の料理と洛陽の水席料理があります。