石川のモノづくり産業系譜 パート2

石川県若者女性しごと情報館 館長 高本 隆 氏

 高本氏の本日の卓話はパート2として昭和・平成期の産業系譜がひもとかれた。
 昭和初期には小松製作所粟津工場新設、室戸鉄工所、小松高田製作所設立、澁谷庚子智さんによる澁谷商店設立(澁谷工業の前身)、大日製作所前身の特殊工作所ができたほか、大同工業の軍需産業化や金沢航空工業(金産自動車の前身、のちに合併して日野車体)は軍用機の尾翼を生産した。昭和20年代には高松機械工業、中村留精密工業が産声を上げた。共和工業所、月星製作所、オリエンタルチェーン工業、北商(現ホクショー)、アサヒ装設が創設されたのもこのころである。
 昭和30年代~40年代の小松鋼機、板尾鉄工所に続いて電子工業が初めて登場、ウノケ電子工業(PFUの前身)、ナナオ、サンケンが進出した。石野製作所、コマニー、小松ウオール工業も創設、昭和50年代~60年代に細野昭雄さんによるアイ・オー・データー機器ができ、松下電器、加賀東芝エレクトロニクスが誘致された。
 平成に入り、津田駒工業野々市工場が竣工、富士通ITプロダクツ、日野車体がジェイバスとトランテックスに分社化、コマツ金沢工場の生産開始などがあった。誘致企業も増え、ソニー根上、日機装、NTN、日本ガイシが相つぎ立地、誘致企業の製造品出荷額のウェートは県全体の25%を占めるまでになった。