整備業界の動向について

整備業界の動向について

社団法人石川県自動車整備振興会 石川県自動車整備商工組合
専務理事 初山 俊夫 氏

 我々社団法人石川県自動車整備振興会は、道路運送車両法95条に定められている団体です。みなさんが乗っている車のナンバーはすべて私たちの団体から発行されています。また、自動車整備工場に必要な1級、2級、3級とある国家試験・自動車整備士の養成を行っています。
 最近では、エコカー補助金の関係で、ハイブリッドや電気自動車など低排出ガスの車がどんどん出てきています。次世代の技術に取り残されないためにも、整備工場に対して徹底した教育支援を行っています。
 石川県の会員工場は747社です。その内、ディーラー工場が23社。工場数を入れますと全部で928工場になります。南は加賀から奥能登珠洲まで幅広い地域に広がっています。
 平成21年の税制改正で、自動車取得税、重量税、自動車税などがエコカー減税の対象になりました。これにより5,700億円、台数にして450万台の車が入れ替わりました。業界も潤いましたが、平成22年の減税終了後は、前年対比で3割~4割落ち込むという非常に厳しい状況が続きました。
 平成24年度の税制改正では、エコカー補助金が出されることになりました。3,000億円の規模で進められていますが、あと420億円で終わります。恐らくこの8月で終了するでしょう。次世代型自動車は、いま契約しても今月中の納車が難しく、残念ですが補助金を受けられないでしょう。
 希望ナンバー、ご当地ナンバーというものもあります。金沢ナンバーは、金沢市、内灘町、津幡町に車が在籍していると発行されます。全国では、20地区で19のナンバーがありますが、ご当地ナンバーの車数が多いのは、1位つくば、2位が仙台、3位が倉敷、4位で金沢です。
 乗用車の平均車齢は、昔は5年でしたが、今は7.74年。19年連続で高齢化しています。平均使用年数では、昔は7年、今は12年を超えています。最近の傾向を見ますと、エンジントラブルが非常に増えていますので、5千キロの範囲で1年に1回はエンジンオイルを交換したり、定期点検を受けたりして頂きたいと思っています。
 自動車整備業界は、平成7年の65兆円をピークに、平成23年では約15%減の56兆円にまで減少しています。しかし整備工場の数は、カーショップ、ガソリンスタンドなどの異業種からの参入が進み、非常に厳しい競争の真っただ中にあります。都会では格安傾向が進行していますが、整備要員1人当たりの年間整備売上高の全国平均と比較してみますと、石川県は400万円多い状況で助かっています。