北陸の雇用情勢と外国人実習生

北陸の雇用情勢と外国人実習生

ワールドブリッジビジネス協同組合代表理事・ASK金澤(株)
代表取締役 北村 匡裕 氏

 当ワールドブリッジビジネス協同組合(WBBA)は、金沢市南塚にあります。当組合では、現在までに中国から434名、ベトナムから96名の実習生の受け入れ実績があります。
 私は当組合だけではなく、運送業・遺品整理をしている会社を経営しておりまして、日本で不要となった品を海外に輸出をしています。輸出する先であるベトナムへ2013年6月にはじめて視察で訪れました。
 東南アジアの活気に感動をおぼえるとともに都心部に出てくる子たちは生活ができないというような現状を目の当たりにしました。
 また、ベトナムという国では技能実習生を推進しているということや日本に行って仕事をして技術を学びたいけれども日本に行くお金を準備できない入国するのが難しいという人がたくさんいることを知りました。そこで当組合を設立することとしました。
 北陸の有効求人倍率は高く全国で最も採用が難しい地域のひとつです。
 そのような中で外国人実習生が増えてまいりました。全国では外国人実習生は22万人程度であり、前年比3万人弱となっております。
 技能実習生の在留資格は現時点では3年間となっております。また、協同組合が受け入れ機関となっており、実習生は、社員と同様に扱っていただくこととなっています。
 もともと中国人が多かったですが近年ベトナム人が急増しております。また、カンボジア・ミャンマー・インドネシアなど多様な国からも受入れがあります。
 受け入れまでには概ね4~5か月程度はかかります。
 受け入れメリットとしては人材不足の解消・安定した人材確保が可能となり3年間は退職されません。また海外での事業展開への可能性が拡がります。職場風土の活性化・自社の技能・技術・知識による国際貢献が図られます。作業スピードが速く生産性も向上します。
 ベトナムでは日本が一番人気で小学校では日本語の授業もあります。日本の化粧品ブランドなども人気があります。
 実習生はとてもまじめで仕事が早いという印象です。実習生の受け入れがベトナムの発展にもつながると信じています。東南アジアへの貢献という意味でも日本企業が実習生を受け入れることには意味があると思います。