加賀万歳 特に北陸新幹線

加賀万歳 特に北陸新幹線

加賀万歳保存会 会長 田中 久雄 氏 能瀬 鐐一 氏

 昭和31年の9月ごろだったと思いますが、高校1年の時に「どうしても加賀万歳を知りたい」ということで弟子入りしました。それからとなりますと、来年でだいたい60年になりまして万歳一筋にやってきた感じがあります。
 前回、こちらにお邪魔をしました時に、「北国下道中」というのを演じたと思いますが、金沢から江戸まで当時は12泊13日をかけて参勤交代、480km、120里。「お江戸といえば手が届く」という話も万歳の中では出てきますが、その行程を実に早い1日平均10里進むわけであります。私は実際に歩いて検証してみた訳でありますが、それで21日かかりました。昔の人の健脚というのは、かなりのものだったと思います。
 今度はいよいよ新幹線が着くということで、このさい新幹線の物を作ってみようということで作った訳であります。東京から金沢へ来てほしいということから「東京から金沢へ」という文句にしました。
 文句の中では、東京駅が非常に力を入れていて新しいといいますか、辰野金吾という方の設計なんですね。「辰野の姿描きし東京駅をスタートし」ということで始まって、上野駅で最初に停まります。「心の駅は上野駅」というふうにまずは停車。そして大宮駅を通って、いよいよ上信越国境を越えましたら「千曲川旅情の歌」。これが私の得意な所なんですけど、これで浅間山を見ると次は佐久平。「見とれて進む佐久平 草笛歌の悲しさよ」長野からこんどは飯山。そしていよいよ金沢の近くに来たら「輝き、輝け、加賀万歳」であるということで、その文句を入れます。
 それでですね、先に「平成金沢新名所ずくし」というのをやりまして、その後「北陸新幹線」これを舞って今日の卓話とします。
 ・・・輝く道は北陸の新幹線の名物を言葉に祝い奉る・・
 東京駅をスタートし目指すは北陸加賀の国、輝き伸びる金沢に・・
 金沢駅にて着きにけり、もてなしドームや鼓門、ひゃくまんさんがお出迎え。歴史・伝統や進む産業・文化・・金沢ここは未来都市、輝き輝け加賀万歳、県民・市民・皆さま・・ありがとうございます。
 是非 新幹線に乗っていただいて、いつまでも鉄道をよろしくお願いいたします。