人の心に棲む4つのタイのお話

人の心に棲む4つのタイのお話

エキスパート・フラップ(株)・ウィルフラップ(株)代表取締役 高 妃希氏

 旧約聖書に「はじめに言葉ありき」という文がある。人間は言葉に良くも悪くも左右される。言葉→思考・感情→表情→態度・行動というサイクルが生まれる。最初に良い言葉を発すると、聞いた人は頑張ろうとモチベーションが上がる。
言葉と同じく、音にも魂がある。例えば「ありがとうございます」という言葉も、音で表情が違う。旅館のフロント係に「接客するときは相手の耳に優しい言葉を、心に優しい言葉を」と教えている。気持ちは声にのる。声は人格を表すと感じている。自分の声の音を一度、意識して研究してほしい。
「4つのタイ」を挙げたが、タイは英語でいうとWONT。「認められタイ」「褒められタイ」「役に立ちタイ」「大事にされタイ」である。私のアンケートでは、男性は「役に立ちタイ」を一番強く感じる人が約8割いる。日本の国は大丈夫だなと思う。
うちの会社の若い人は「認められタイ」が一番大きい。人は褒められると本当に嬉しくなる。表情がニッコリし、やる気のスイッチが入る。だが、褒めるときは出した結果に絞って褒めている。その後、この部分はもっと頑張ってほしいと言うと、その部下は成長する。
相手にとってどの「タイ」が一番大きいかを見極めることが大事。人間の脳は「快」のスイッチと「不快」のスイッチがあり、「ノー」じゃないことを喜ぶ。それを実現するのが「4つのタイ」。
また、「キススキカ」は「快」のスイッチを入れる言葉。

〈男性〉 〈女性〉
キ=今日、君は 今日、君は
ス=スゴイ ステキ
ス=素晴らしい 好き
キ=決まっている きれい
カ=カッコいい 可愛い

 男性はこう言われると素直に喜ぶ。女性は持っている物を褒められると、自分の分身だから自分が褒められているような気持ちになる。若い人は「認められタイ」が大きく、奥様は「大事にされタイ」が大きい。日常生活に役立てていただければ、皆さまの信望がますます集まり、活躍の場が広がると思う。

人の心に棲む4つのタイのお話

井上君が、9月のファイアーサイドミーティングで紹介した黒田官兵衛の「水五訓」を書にしました。