ロータリー米山奨学生になって―学校外で学ぶ日本の楽しみ―

ロータリー米山奨学生になって―学校外で学ぶ日本の楽しみ―

米山奨学生 金沢大学自然科学研究科博士3年生
李 知 烔君(世話クラブ 珠洲RC)

 私は平成23年3月に韓国から来ました。故郷は、ソウルから南に約100km離れた、「Hodugwaja:クルミお菓子」が名産品の「天安」です。研究テーマは、最近大きな社会問題となっている「熱中症」や「労災」対策の一環として日常生活の健康管理等に焦点を当てました。各種生理指標(深部体温、心拍数、交感神経活動)を「イヤピース」から取得し、「スマートフォン」などの携帯型記録機器を通してチェックする「自己管理」として利用でき、なおかつイヤフォンとして共同可能な「スマートイヤーモニターシステム」の研究開発です。
 博士後期過程の早期卒業を目指しましたが、研究だけに集中、毎日「家と学校」のみの生活パターンに問題があることが分かりました。「自分は日本に留学しているが、日本についてよく分からない」ことに気づき、3年の普通卒業に変更しました。
 その際、留学費などの新しい問題が出てきましたが、運が良いことにロータリー米山記念奨学生になれたのです。そこで私は三つの決心をしました。一つ目は、日本で人生に残る思い出を作ろう!ということです。お 世話していただいている珠洲クラブまで金沢から2時間以上かかります。さらに奨学生活動は1泊2日でしたが、自分の人生の小さな投資と考え、珠洲での思い出づくりに心が動きました。
 二つ目は、日本人に聞こう!です。自分が見て感じる日本ではなく、日本人に直接聞いて日本を学ぼうと思ったのです。
 三つ目は、日本の楽しさを体で感じろ!です。「おいしそうな料理も、食べてみないと本当においしいのか分からない」。そして珠洲ロータリークラブと泉谷信七様(カウンセラー)のおかげで、数多く学ぶことが出来 ました。珠洲で美しい自然を見ながら研究に疲れた心を癒す。「飯田燈籠山祭り」や「珠洲キリコ祭り」に日本人の熱い熱情を感じました。日本の北アルプス「立山」を見学して日本の美しい自然を感じました。
 私にとって米山奨学生と珠洲ロータリークラブは心の安息所、心の温かさ、心の活力です。このことを糧として、日本学術振興会の外国人特別研究員になることを目指して、頑張っていきます。