
世戸国際産業支援(株)代表取締役 世戸 勇樹 氏
いきなりのスペイン語で挨拶をされましたが内容はさっぱりでした。世戸国際産業支援㈱とはアメリカとメキシコを舞台にして、主に自動車関連の仕事をしているメーカーやサプライヤー、商社向けにメキシコに行く際のサポートをしています。それを踏まえてメキシコの市場の可能性と現状について話をしたいと思います。先ずは私の紹介をさせていただきます。生まれは白山市の美川町です。中学、高校時代から海外へ行きたいという願望があり、高校を1年間休学してオーストラリアへ留学しました。その時に知り合ったアルゼンチンのマルティンという友人がロータリーの留学生でした。アルゼンチンはスペイン語圏なのでそれがきっかけでスペイン語に興味を持ちました。大学卒業後、ヤマト運輸に就職をしました。当時、ヤマト運輸で獲得した案件が自動車メーカーのマツダでした。メキシコへ赴任することになりました。2013年、当時のメキシコは発展途上国で自動車メーカーをはじめメキシコへ進出したいという企業が多くありました。日本でいう昭和だなというのが正直な感想でした。町は道路はガタガタで汚れていました。停電も多く、断水も日常茶飯事でした。メキシコにおける自動車産業は必要不可欠で日本と比べると、人口は1億2千万人とほぼ同じですが国土はメキシコのほうが約5.5倍の広さがあり、移動手段として必要な産業でした。
メキシコ人は底抜けに明るい人が多いです。一説によるとメキシコ人の自殺率は世界一低いということです。楽天的で時間的にはルーズなところがありますがメキシコ人は基本的にまじめでよく働くので年間総労働時間は世界一位です。また、日本人に対しては親日的で日本人は商売しやすいと思います。メキシコは大商圏であるアメリカの下にある国で、その下には中米、南米があるため、将来的にはそこに自動車工場の拠点を有するようになれば実に理にかなったやり方ではないかと思います。