クラブのカラーを出そう

クラブのカラーを出そう

第2610地区 2017-18年度ガバナー
下口 幸雄 氏(加賀RC会員)

 イアン・ライズリー会長のテーマは「ロータリー:変化をもたらす」です。意訳をすれば、「変化をしよう」ということだと思います。
 ロータリアンは全世界で200を超える国と地域におり、各地区には539名のガバナーがいます。ロータリーの会員数は1,236,000人を超え、そのうち女性会員数は20%です。ガバナーも20%が女性です。日本の会員数は88,984人、女性会員数は6%です。今期の日本の女性ガバナーは青森に1人だけです。来期は東京から女性ガバナーが誕生しますが全体の3%にすぎません。
 世界で女性の会員やガバナーが誕生した経緯ですが、1977年にアメリカカリフォルニアのロータリークラブで規定を無視して3名の女性が入会しました。これにRI本部が憤慨し、このクラブの認証を取り消しました。これを不服に思った当時のオーストラリアのクラブのイアン・ライズリー氏が退会の意思を決め、当時の会長に申し出ましたが「辞めるくらいなら女性会員の開放に努力したらどうか」と言われ、志を決めたそうです。
 3年ごとの規定審議会に申請し、3回否決されました。そこで、アメリカのクラブが裁判に「戦後、男女平等と憲法に唱えられながらロータリーの規定に女性の入会を認めないのは憲法違反だ」と訴え、これが認められる判決がでました。
 ついに、RI審議会が1989年に女性会員の入会を認めました。女性会員の歴史はまだ28年しかありません。
 女性入会が認められた5年後、イアン・ライズリー氏の奥様は新しいクラブを作り初代会長になりました。その後、オーストラリアの地区でガバナーにもなりました。
 東京ロータリー329名の会員に昨年度まで女性会員はいませんでした。今年度6名の女性会員が入会し、来期には東京から女性ガバナーが誕生します。
 イアン・ライズリー氏はロータリーも変化をしなければ時代に取り残され消滅するかもしれないという危機感に至ったのです。
 アメリカの年間総売上上位500社が60年後に何社残っていたかというと、わずかに60社しかいませんでした。これは何を意味するかというと企業も時代に合わせて変化をしないと消滅してしまうということです。ロータリーも同じであり時代に合わせて変化をしないと消滅するでしょう。金沢西ロータリーの53年の歴史も今後は変化をしないと継続は難しいでしょう。クラブのカラーを出すには先人の築いたものを磨くだけではなく新しい変化にチャレンジする勇気も必要なのです。