ガバナー公式訪問

ガバナー公式訪問

第2610 地区ガバナー 炭谷 亮一氏

 1月にサンディエゴで開かれたRIの国際協議会に行ってきた。世界530地区からガバナーエレクトが来ていた。
全体会議を聞いていると、プレゼンは社会奉仕、国際奉仕、人道的奉仕…など奉仕、奉仕。私たちが考えているロータリーと変わったなと思った。ある夫人が「ロータリーもライオンズみたいになったね」とおっしゃるのを聞いて苦笑した。
帰ってから、何故変わったのかを考えた。
1987年に米連邦最高裁がロータリーは女性会員を入れるようにとの判決を下し、89年にシンガポールで開かれた規定審議会で正式に女性の入会が認められた。95年には米国で女性ガバナーが8人誕生した。それまでロータリーは、男を磨く、友人をつくる…どっぷり男の世界だった。女性が入ってガラガラと変わり、ロータリーは迷走した。
RIは「これじゃいかん」と、ビジョンを打ち出した。「私たちは世界中の地域社会における人々の生活の改善に貢献するため、活発で行動力のあるクラブからなり、人々から選ばれる奉仕組織である」。これが私たちの向かう方向となった。
しかし、どうもその目的に行けそうもない。そこで2009年に1万4000人のロータリアン、および、ロータリアン以外にアンケートし、10年にビジョンにたどり着くための長期計画を発表した。そこには3つの優先項目がある。1つは「クラブのサポートと強化」、2つ目は「人道的奉仕の重点化と増加」、3つ目は「公共イメージと認知度の向上」。
例えば、クラブ強化のため資質の優れた会員を入れる。そうすれば、人道的奉仕を実行するだろう。そうすればロータリーのイメージアップにつながる。そうすれば資質の優れた会員が入ってくる。このように3つは非常に相関関係にある。
この道がはっきりと示されたのは、私の年度になってのことだと思う。ロータリーは奉仕団体にならないと生き残れないと言っている。
ところで、2610地区は2006年、ラオスのビエンチャン郊外にあるバンカム地区に学習センター(CLC)をつくった。07年には小松東RCが隣接して保育園をつくり、08年には金沢百万石RC がコンピューターの学校「ITセンター」を贈った。このエリアは2610地区の奉仕のショーウインドウのようになっている。
本年度、地区ではここに農業センターをつくる計画を持っている。高校卒業の4、5人に全寮制で近代農業を指導しようと思っている。会員1人1000円の協力を是非お願いしたい。
(この後、バンカム地区での奉仕活動を紹介するDVDが上映された)